私の母は9年間の闘病を終えて昨年、亡くなりました。

ガンだったんですよ~
わたしは母との関係はよかったと思っているし、
母も病床にいながらも最後の最後まで、父や私達のことを心配し続けてました。
でも・・・でもですよ

やっぱり気分のグラつきは私にも母にもあって、
ギスギスした空気が流れることがありました。
母はガンの末期、亡くなる1か月前ころ
- 母が「わたし、ゴハンを食べていない」と言い出す
- 母が「わたしの大切なものを家族がどんどん捨ててしまう」と言い出す
そうなるとこちらもカチンとして

もーーーっ!なんなのよッ
人間できてない・・💦
その頃、在宅介護で母を看取ろうとしていた私と妹と父はかなり驚いて、
担当の先生に相談してみたんです、こんなふうに・・・

あのー、
母が急に攻撃的になったような気がするのですが、大丈夫でしょうか

それは病気(ガン)のせいです
周囲に文句を言っているのは本人のせいじゃなくて病気のせい。
本心ではありません。脳が少し混乱しちゃうときがあるんですよね。 by 先生
病気が原因で、メンタルやられちゃうっていうのは聞いたことあったけど、こういう風に家族を疑っちゃったりグチっぽくなっちゃったりするとは知らなかった・・・
でもちょっとググってみるとそういうのってよくあることらしいんです。


ん?
割と普通におきることなの??
せん妄は脳および身体の不調および治療の副作用の結果として生じる脳の機能障害で、「時間や場所がわからない」「ありもしないことを言いだす」など意識や認知に混乱が起こる状態を指します。がん患者さんの30~85%に生じるといわれ、下表のようないつもと違う行動がきっかけとなり気づくことがあります。

えーーそうなのか・・・
よくあること&病気による脳の障害ということなら、
こちらも真剣に向き合わなくてもいいと思いました。
母がガンになったことも、
治療法がなくなったから在宅医療に切り替える決断をしたことも、
わたしには受け入れがたい話だったというのに、
この上、母がおかしな言動をとり始めたというのはショック以外のなにものでもない。
だけど、これも病気のせいで本当の母ではない、と知ったら随分ラクになったのを覚えています。

ドラマみたいな美談には、ならないもんだ。
・・・というような闘病生活の話を今日のブログに書こうと思った理由は、
今日は、同世代の友達数人と久々に集まってゆっくり話す時間があったから。
つきあいの長い友人同士、話すテーマが 恋愛→結婚→子育て・仕事 ときて最近は、
親の心配、自分の健康
になったね、と笑い合いました。

痛いトコ自慢と検診結果のハナシ
「せん妄」ってのもあるよ、
親の様子が変だったら「せん妄」も疑ってみてね、としゃべってきました。
あ~人生いろいろあるわ。
がんばろうっと。