我が家には都内私立大学に通う長男と、高校生の長女がいます。
現在私大の授業料を払っています。
なのでこのニュースは見過ごせませんでした。
「漏えい」「裏口」私学助成金ゼロ
文部科学省は不適切な入試が行われていた9大学のうち8大学の2018年度の私学助成金を減額すると発表した。同省の私大支援事業をめぐる汚職事件があり、一連の問題の発端となった東京医科大(東京)はゼロとなる。
2019年1月23日 読売新聞一面より
そもそも私学助成金ってなに?
私学助成金は、国から支給される私立の学校への助成金です。
我が国の学校教育のなかで私立学校は学校数、学生・生徒等の数共に全体の大半を占めるなど大きな役割を果たしており、私学の振興を図ることは学校教育の発展を図る上で重要であるので、国は法令に基づき私学助成を行っています。
日本の国民のうち私学(私立中学校・高校・大学)に通う子供たちが多い。
国としてもその子たちの学ぶ環境を整えることは国の発展につながる。
だから法令(私立学校振興助成法)に従い、私立の学校にお金(助成金)を出します。
がんばりましょう!
ということですよね。
でも・・そのお金が削減されて困る人は誰だろう・・・?
まさか学生と授業料を払っている親じゃないよね??
東京医大の事件は2つある
東京医大の不正事件は2つあります。
- 不正入試1:見返り入学(裏口入学)
- 文部科学省の官僚が私立大学支援事業の対象校に選定されることの見返りに、自分の子を大学入試で合格させてもらった
- 不正入試2:得点操作
- 女子と3浪以上の浪人生に不利な合格判定を行った
不正入試1:見返り入学について
見返り入学は、息子を合格させてくれといった文部科学省の局長とそれを見過ごしていたその人の上司、そういうことが許される雰囲気だった文部科学省(と東京医大)の責任です。
この件、文科省側は「同省は同日夜、佐野局長を解任し、大臣官房付とする人事を発表した(2018年7月4日)」とあります。

やってたのはこの人だけなのかしら・・・
素朴にそう思いますよね。ビクビクしてる人はもういないのかしらね。
不正入試2:得点操作について
女子と3浪以上の受験生は得点をマイナスしていたとする得点操作は、医師不足問題・女性の働き方と色々な角度から議論されていたようです。

それなら先に言ってよ!!
と思います。
だって大学受験料って高いんですよ。
1大学1学部平均30,000円。
1学部ですからね。 同じ大学内で経済学部と国際経済学部と2個うけたら2学部受験することになり 60,000円(割引がある大学もある)になりますからね。
大学受験料をするだけで30万円、というのはよく聞く話です。
さ・ら・に
医学部の受験料はもっと高くて東京医大は 60,000円。
60,000円もの受験料をとっておきながら

ごめーん。女子と浪人生あんまりとらないんだわ
と言われたら怒りますよね、私なら怒ります。

ふざけてんの?!
後出しジャンケンじゃん!
得点操作の不正においても被害者は学生と受験生。
働き方改革とか医師不足とかいろいろ言われてるから原因は複雑らしいのですが、受験生はもちろん、現在東京医大に通っている学生はなーーーーーーんも、悪くないです。
東京医大は第三者委員会のレポートを公開した
と、思っていたら昨年の暮れに東京医大が第三者委員会の調査レポートをひっそりとアップしていました。報道機関がとりあげなかっただけかもしれないけど。
1.の不正入試については文科省の局長だけじゃなかったみたいですよ・・・
(2)個別調整
平成29年度及び平成30年度入試と同様に、平成25年度ないし平成28年度入
試(但し、平成25年度及び平成27年度推薦入試は除く。)においても、前理事長な
いし前学長が学務課職員に指示して、入試システムに入力されている特定の入試受験
生の試験成績の元の点数データ(素点)を入試システム上で書き換えさせて成績順位
を高めるなどの個別調整が行われていた。


やっぱ他にもいるんじゃん
文科省の局長はクビになったけど、それ以外にも誰かいるんじゃないの・・・?
というか、いるよね。
この記事も読んでみるといいかも。
なのに私学助成金をゼロにするというペナルティ。結局困るのは誰。
私学助成金は前述のとおり、私立大学で学ぶ学生のため大学に出す助成金です。
これがないと困るのは大学、最終的にはそこで学ぶ学生ではないでしょうか。
悪いのは不正を働いた人なのに、困るのは学生。
法律でそうなってるからっておかしな話ですよね。
その分ちゃんと文科省にもペナルティあるんですか?
私学助成金についてはもうひとついいたいことがある
と、不正を働いた人とそれを容認した団体に対するペナルティよりも、全く関係ない学生に影響がでちゃうかもしれない私学助成金削減。
息子が医学部を受験したわけでもなんでもないのですがカチンとくるニュースです。
私学助成金についてはもうひとつ言いたいことがあります。
それはあまり報道されることもないのですがこのニュース
- 地域振興策の一環として、若者には都内の大学よりも地方の大学への進学をしてほしい。
- ついては都内の大学は、定員よりも多く合格者を出すことを避けていただきたい。
- もしもこれに逆らって都内の大学にもかかわらず合格者を増やした場合は私学助成金を減額する。
ということを地域振興策として3年間やってみたけどあんまりうまくいかなかった。
現在の状態を維持して3年後にもう一度見直すねー。という発表です。
ご存知のとおり歴史と実績がある都内私立大学は滑り止めとしても人気で、受験する人が多いです。
もちろん第一志望にする人も多数。
第一志望に合格したら第二志望の私立大学は「辞退」、つまり合格を蹴ってしまうので、それを見越して私立大学は定員よりも多めに合格者を出していました。
がっ!!

都内の私大は定員以上合格者ださないでね。学生はなるべく地方にも行ってほしいのよ。
だから定員以上合格者出した私大は助成金減額ね。
あ、東京以外の私大は関係ないからね。
という方針で3年ほどやってみたんだけど、思ったより若い子が地方に流れず、逆に都内私大の難易度がガーンと上がってしまった。
だから、

なんかうまくいかなかったわ。現場混乱しちゃって。
今年は去年並みで変更しないことにして、これからゆっくり見直すわ。

何言ってるの?!寝ぼけてんのーー!
魅力的な地方の大学であれば自然と人は集まるよ。
2020年には大学受験改革と銘打ってなにやらまたゴチャゴチャ変更が予定されているそうです。 2020年の受験は混乱が予想されるので高校の先生も塾の先生も頭を抱えています。
そのときに受験するかもしれないウチの子も・・・
なんかホントに大丈夫??心配なんですよね・・・