生活クラブ(生協)の試食会に参加させていただくことになり、行ってきました。
夕食の時間帯で、腹ペコ状態で到着。
試食会は2時間ほどでしたが、今まで生活クラブに勝手に抱いていたイメージが覆っていったのでご報告です。
そもそも生協って。生活クラブって。
今回の試食会では最初に生活クラブ生協についての説明があました。
「生協」というのは、「消費生活協同組合」という団体の種類の名前で、「法人格のひとつの種類です」という説明があったのです。
「株式会社」と同じような団体で、「消費生活協同組合法」という法律に沿って設立された団体が「生活協同組合」なのです。
株式会社・有限会社と同じような、団体の種類の一つが生協なんですね。
だから生協には「生活クラブ」だけではなく「パルシステム」「なのはな生協」「コープみらい」「大学生協」と色々な団体があるのです。
そして「生協」と同じ名前はついているけれども、食品の安全の基準はそれぞれ別。
生協同士のつながりもありますが、基本的にはコンセプトも別なのだそうです。
今回お世話になった「生活クラブ」は、50年の歴史がある生協の中では古株で、世田谷生活クラブという団体が牛乳の配送がはじまりだとか。
・・・というわけで何も知らなかった私。「なんで生協っていろんな名前のがたくさんあるんだろ?分裂でもしたのかな」と大誤解していたのでまず最初にその認識を改めることができてよかったです。
食品の安全を語られる・・・?
試食会では「食の安全」について生活クラブがどう思っているかについての説明もありました。
・・・というものの実は私、食の安全を声高に語る集団が苦手。
普通に売っている食べ物を否定するのはどうかな・・と警戒していたのですが・・・
説明してくださった方の
「食品添加物がダメといっているわけではなくて使わなくても大丈夫なんだったら使わなくってもいいか、と考えています」
というソフトな語り口にほっとしました。
安全じゃない食べ物でもいい、と思っている人なんていないですものね。
ケチャップを比べてみる
試食会では生産者の方もいらしていてお話しを伺いました。
わたしが特に印象に残ったのはケチャップを製造しているという「コーミー」という業者の方と生活クラブのケチャップの話です。
- 「原材料から国産のケチャップ」は加工用のトマトを生産している農家が少ないからそもそも絶対量が少ないこと。
- コーミーでは外国産のトマトを加工してつくられたペーストをベースにしているケチャップも製造していること。
- どっちがいいとか悪いとかではなくて、素材も製造方法も違うので味が違うこと。
- 生活クラブ仕様のケチャップは国産トマトを原料にしていて、水分を飛ばさずに製造しているということ。
濃縮還元のケチャップか、しぼったままのケチャップか、という違いなのかなーと思いました。
試食させていただくと・・・
説明されたとおり、どっちがいいとか悪いとかではなくて味が全然違います。
右側の、普通のケチャップは普段よく使っている味ですがこれはこれで悪くはないと思いましたが、
生活クラブのケチャップは、トマトのやさしい味だなという印象です。
ちなみに
「どうして生活クラブの調味料はビンに入っているのですか?」
と質問してみたら「リユース(再利用)するためです」
というお答えでした。
マヨネーズもケチャップも同じ形のビンに入っていましたが、同じ形のビンを洗って再利用しているのだそうです。
ちなみに、マヨネーズはビンにつめたあと熱処理ができないので新品のビンを使い、ケチャップは熱処理できるのでリユースのビンを使うこともあるそうです。
えーーー、ビンかぁ使いにくそう・・・と思ったのですがあとで自宅で使ってみると思ったより使い勝手がよかったです。
ケチャップ使うたびにスプーンを使うことになるのですがただそれだけのことでした。必要なだけ出せて飛び散らないし最後まで使い切れるという点ではビンもメリットがあると感じたくらいでした。
生活クラブ商品のお値段について
漠然と「生活クラブは高いでしょ」と思って試食で気に入ったなぁと思ったケチャップの値段をチェックしてみました。
生活クラブのケチャップは 370グラムで340円(税込)。(1グラムあたり0.91円)
デルモンテ有機ケチャップは285グラムで230円(税込)。(1グラムあたり0.80円)
普通のカゴメケチャップは300グラムで203円(税込)。(1グラムあたり0.67円)
※いずれもある日の大手スーパーの値段。
材料から全部国産にしてはそれほど高いってわけじゃないような??
生活クラブの方は、国産の菜種でしぼった「なたね油」なんかは高いです、と説明してくださいましたが配布されたカタログをみるとお米なんかもブランド米であることを考えると安いんじゃないか?と思いました。
なんと豚肉は平田牧場のこめ育ち豚!
知らなかったのですが・・生活クラブの豚肉は、お米を食べて育った平田牧場の三元交配豚のお肉 なのです!
日本の食料自給率が低い理由は、「飼料(飼育するための食料)自給率が低いから」。これを徐々に上げていく取り組みのひとつとして、休耕田(減反政策でお米作りをやめてしまったたんぼ)で、飼料にするお米を育てるというのがあるそうです。
平田牧場のこめそだち豚は、休耕田で作られた「遊YOU米」を食べて育った豚なのだそうです。
国産の飼料を使うと自給率も自然とアップ。プラス、うまみも増すということでした。
試食したお食事。。おいしかったです。
こちらが試食会で出してくださった食事。
さすがに・・・丁寧に作られた材料を丁寧に調理していただいた、という感じがしました。
見た目にも色があざやかです。
メニューはこんな感じ。
まず、人参のラペ。土付きの人参は土壌から管理している畑で丁寧に育てられたもの。
もちろんどこの農家さんが作ってくださったのかわかるようになっています。
千切りにしてオリーブオイル・パセリ・塩コショウとお酢で味付けをしたんだそうです。
歯ごたえのいい人参で、野菜の甘さを感じました。
こちらは 説明を聞いて楽しみにしていた平田牧場のこめ育ち豚とにんじんの塩蒸し。
カタログを見ると確かに、いつも買っている近所のスーパーよりは値段が高めだけど あの平田牧場のお肉だと思うと・・・実は割安なのかも・・・
※近所のスーパーだと国産豚ロース280グラム626円(税込)でした。生活クラブだと310グラムで788円。
最初食べるときは「脂身が多いかなー」と思ったのですが実際食べてみるとベタつかずくさみが全くなかったです。塩コショウだけ、蒸しただけだそうですがもともとの味がしっかりしているので食べごたえありました。添えてあった人参の塩蒸しもおいしい。
こちらは同じく、「こめ育ち豚のウィンナー」。
皮がパリッと歯ごたえがありました。おいしかった・・・お好みでケチャップをどうぞと言われましたが、これはこのままで十分おいしいです。
そしてこちらは、冷凍食品 ツナマヨコーンのカルツォーネ。
もちもちっとしていています。レンジでチンするタイプだそうで冷めてもいけそう。
トマトの旨味スープ。
玉ねぎや人参、さきほどのこめ育ち豚のウィンナーが入ったトマトスープでケチャップで味付けをしているとのことでした。ほんのり甘いやさしい味。
そしてごはん。山形の遊YOU米という品種です。この遊YOU米は山形県遊佐町の農家と生活クラブが協力して作ったお米。
ふっくらしていて、でも歯ごたえもあって今日のおかずによくあうごはんでした。
それと!!最初から最後まで、試食会の間ずっと飲ませていただいたのがこの「みかんジュース」。
国産みかんのジュースなのですが、白い外の皮の部分をむいて作った本当のみかんのジュース(果汁)。
みかん10個以上使ってますよね・・??(カタログによると「ジュース1リットルあたり、約20個のみかんが使われています」とのこと)
外側の白い部分を除いて中身だけなので渋みが全くなかったです。おいしい。
それでもってお値段が900ml×6本入 1,585円(税込1,664円)
。
1本あたり277円です。あれっ、これもそんなに高くはない・・・
ポンジュースとかみかんジュース大好きなうちの娘に飲ませてあげたいなーと思いました。
まとめてみると
「生産していただけたらある程度のまとまった量を必ず購入します」と生産者の方にあらかじめ約束をしているから品質のわりにお値段を抑えることができるのだそうです。もっと高いと思っていたのでこの点意外でした。
生活クラブに対して誤解がたくさんあったなぁと思いました。
ちなみに宅配は、生活クラブのある県によって条件が異なるようで、私の住んでいる千葉県だと個別配送は無料、4人集まって班配送してもらうと4%の還元という方法をとっているようです。
※利用料金によって無料とか、1回につきいくらとか県によって異なるようです。詳しくは生活クラブHPの「各地域の個別配送料」で確認してみてください。
また、我が家の近くにはデポー(実店舗)があることもわかりました。
利用するには組合員になる必要があり、その際に1,000円の出資金が必要ですがこの出資金は脱退するときに返還されます。
試しに今度行ってみようかな!と思っています。
★生活クラブの公式サイトはこちら
安心食材お届け生活クラブ
【おまけ】
実は試食会ではお土産をいただきました!
早速いただいたケチャップと卵でオムライスを作成。おいしかったです!
※その後近所にあるデポーの会員になりちょいちょい利用しています。